地域・費用

リチウムイオン電池の廃棄費用と業者への依頼方法【2026年版】|地方都市(福島・飯塚)対応

schedule 公開: 2026年6月24日 timer 読了目安: 約5分
summarizeこの記事の結論

リチウムイオン電池(家庭用蓄電池・ドローン・ロボット搭載品・ポータブル電源など)を事業活動で廃棄する場合は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)上の産業廃棄物として、許可業者への委託とマニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付・5年保存が義務です。家庭で不要になった場合はJBRCの回収拠点または各自治体の指定回収ルートを使います。廃棄費用は電池の種類・容量・劣化状態により変動し一律の相場はなく個別見積もりが必須です。福島市・いわき市・郡山市(福島県)および飯塚市(福岡県)ではJBRC協力店・自治体回収ボックス・産業廃棄物処理業者の3ルートが利用できます。2026年4月施行の改正資源有効利用促進法でスマートフォン等が「指定再資源化製品」に追加されましたが、産業用・大型電池は引き続き廃棄物処理法の産業廃棄物として扱われます。

廃棄前に知るべき基本ルール

リチウムイオン電池は、小型で軽量ながら高いエネルギーを蓄えられる反面、外部衝撃・過放電・変形によって発火・爆発するリスクがあります。環境省の資料によれば、2023年度に全国の廃棄物処理施設でリチウムイオン電池に起因する火災事故が約8,543件発生しており、廃棄物収集車両の火災の主要原因のひとつとなっています(出典:政府広報オンライン)。

廃棄ルールは大きく「事業活動で使用したもの(産業廃棄物)」と「家庭で不要になったもの(一般廃棄物)」に分かれます。どちらのルートでも、可燃ごみ・不燃ごみに混入することは禁止されており、誤った廃棄は廃棄物処理法違反(5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金・廃掃法第25条)となります。

warning 絶対にやってはいけないNG廃棄
  • 燃えるごみ・不燃ごみ袋に入れて捨てる(収集車両での発火事故の原因)
  • 電池を膨張・変形させたまま放置・移動させる
  • 電池の端子部分を絶縁せずに廃棄ボックスへ投入する
  • 金属類・他の廃棄物と混在させる(内部短絡の原因)

家庭用と事業用で廃棄ルートが異なる

リチウムイオン電池の廃棄方法は「誰が・どのような目的で使用したか」によって法的ルートが分かれます。

区分 廃棄ルート 法的根拠 費用
家庭用(一般廃棄物)
家庭のスマホ・ノートPC・電動工具・家庭用蓄電池など
(1) JBRC協力店(家電量販店・ホームセンター等)の回収ボックス
(2) 各自治体の小型家電・電池回収ボックス
(3) メーカー回収プログラム(ニチコン・パナソニック等)
資源有効利用促進法/小型家電リサイクル法 JBRC・自治体回収は無料
事業用(産業廃棄物)
工場・事務所・店舗で使用したロボット・AGV・業務用蓄電池など
都道府県知事等の産業廃棄物収集運搬業許可+処分業許可を持つ業者に委託。マニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付・5年保存。 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)第12条 有料(個別見積もり)

JBRCとは

JBRC(一般社団法人 小型充電式電池のリサイクル)は、小型充電式電池の回収・リサイクルを行う団体です(公式サイト: jbrc.com)。

infoJBRCで回収できる電池・できない電池

回収対象:JBRC会員メーカーが製造・販売した小型充電式電池(リサイクルマーク付き)

回収対象外:(1) 大型産業用蓄電池 (2) 家庭用定置型蓄電池システム (3) 電気自動車用バッテリー (4) 外装が破損・液漏れしている電池 (5) ラミネート型ソフトパックで外装が破れているもの

対象外の場合:産業廃棄物処理業者またはメーカーの個別回収窓口に相談してください。出典:JBRC「排出方法(回収対象、対象外説明)」

メーカー回収プログラム(家庭用蓄電池)

家庭用蓄電システム(ニチコン・パナソニック・京セラ・シャープ等)はメーカーが個別に廃棄受付窓口を設けている場合があります。費用・手順はメーカーにより異なります。例えばニチコン株式会社は「家庭用蓄電システム廃棄受付サイト」を公開しています(nichicon.co.jp)。最新の対応状況は各メーカーに直接確認してください。

廃棄費用の目安と費用が変わる要因

リチウムイオン電池の廃棄費用には業界統一の定価がありません。電池の種別・容量・個数・劣化状態・搬出条件・地域の処理業者の数によって大きく変動します。以下は一般的な目安ですが、必ず複数業者から見積もりを取ってください

電池の種別・規模 費用の目安 主な費用の内訳
小型電池(スマートフォン・タブレット相当) JBRC経由は無料
産廃委託の場合は数百円〜1,000円/個程度(処理業者による)
処理費・運搬費
ドローン・ロボット搭載電池(小〜中容量) 処理業者による個別見積もり
電池取り扱い実績業者で1個あたり数百〜数千円程度の事例あり(各業者に要確認)
処理費・電池種別加算・マニフェスト費
家庭用蓄電池(5〜10kWh程度) 撤去工事費5〜15万円程度+廃棄費用2〜5万円程度が一般的な目安(各種業者の公開情報)。合計10〜30万円の事例も多い 電気工事(切り離し)費・運搬費・処理費・マニフェスト費
産業用蓄電池(50kWh超) 現地調査後の個別見積もり必須。数十万〜100万円超になるケースあり 重機・クレーン費・特別処理費・マニフェスト費

※ 上記費用はあくまで参考目安です。2026年時点の複数業者の公開情報をもとにした一般的傾向であり、正確な金額は実機情報・地域・業者によって異なります。必ず事前に複数業者の見積もりを取得してください。

費用を左右する主な要因

  • 電池容量(kWh):容量が大きいほど処理費が高くなる傾向があります。
  • 膨張・液漏れの有無:膨張・変形・液漏れがある電池は追加処理費用が発生することがあります。
  • 搬出困難度:地下室・2階以上への設置・重量物の場合、クレーン・重機費用が加算されます。
  • 数量:まとまった数量があると運搬費の割引交渉が可能になる場合があります。
  • 地域:対応業者が少ない地方では輸送距離が長く割高になるケースがあります。

福島県(福島市・いわき市・郡山市)の対応状況

福島県では、リチウムイオン電池による発火事故を受け、自治体レベルでの分別強化が進んでいます(出典:福島県「リチウム蓄電池の分別をお願いします!」)。

家庭用リチウムイオン電池(一般廃棄物)の場合

自治体 回収ルール(2026年時点) 問い合わせ先
福島市 2025年3月1日より市内40か所のオレンジ色の小型家電回収ボックスで拠点回収を開始(充電式電池・ボタン電池含む)。市の粗大ごみ・可燃ごみには出せない。JBRC協力店(家電量販店)での回収も利用可能。
出典:福島市「電池類の分別を強化しリサイクルへ」
福島市環境部廃棄物対策課
郡山市 市内指定場所でリチウムイオン電池等の回収を実施。
出典:郡山市「リチウムイオン電池等の回収を行っています」
郡山市生活環境部
いわき市 JBRC協力店の回収ボックスを主な回収ルートとして案内。自治体のごみ分別方法についてはいわき市役所へ問い合わせを。 いわき市生活環境部環境課

※ 各自治体の回収ルール・拠点は変更されることがあります。最新情報は各市の公式ホームページまたはごみ分別案内で確認してください。

事業者用(産業廃棄物)の場合

事業活動で発生したリチウムイオン電池(産業用蓄電池・ロボット搭載電池・ドローン電池等)は、福島県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する必要があります。福島県内の許可業者は福島県庁の窓口または公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(jwnet.or.jp)のデータベースで確認できます。

info福島県の産業廃棄物処理業者を探す方法
  • 福島県庁ホームページの「産業廃棄物処理業者一覧」で許可業者を確認
  • JWNETのデータベースを活用
  • 処分.jpの無料一括見積もり(地域条件で産廃許可業者を案内)

リチウムイオン電池の買取(福島県)

福島県内では、稼働状態・良好品質のリチウムイオン電池やニッケル水素電池の買取を行う業者が存在します(いわき市周辺等)。ただし、買取の対象・条件・価格は業者によって大きく異なります。劣化・膨張・液漏れがある電池は買取対象外となる場合が大半です。具体的な買取価格・条件は各業者に直接問い合わせてください。

飯塚市(福岡県)の対応状況

飯塚市は福岡県中部・筑豊地域に位置する人口約12万人の都市です。

家庭用リチウムイオン電池(一般廃棄物)の場合

飯塚市では、リチウムイオン電池・小型充電式電池は燃えないごみ・粗大ごみには出せません。主な回収ルートは以下のとおりです(出典:飯塚市「小型充電式電池やボタン電池(コイン電池)等の回収」)。

回収ルート 内容
JBRC協力店(家電量販店等)の回収ボックス 飯塚市内・近隣のJBRC協力店でリサイクルマーク付きの小型充電式電池を無料回収。最寄りの協力店はJBRC協力店検索で確認可能。
市内回収施設(市内18施設) 市内18施設で小型充電式電池等の回収を実施。詳細施設は飯塚市環境対策課に確認。

事業者用(産業廃棄物)の場合

飯塚市内で事業活動から発生したリチウムイオン電池は、福岡県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託してください。飯塚市役所環境対策課に問い合わせると、市内で対応可能な許可業者の情報を得られます。

info飯塚市周辺の産業廃棄物処理業者を探す方法
  • 福岡県庁ホームページの産業廃棄物処理業者検索
  • 飯塚市役所 環境対策課(飯塚市新飯塚1-31)へ問い合わせ
  • 処分.jpの無料一括見積もりで地域条件を指定

買取で廃棄費用を相殺できるケース

稼働状態が良好な電池・バッテリーパックは、スクラップ金属やリユース品として買取が可能な場合があります。ただし電池の買取は業者によって扱いが大きく異なり、条件が合わない場合は廃棄費用が発生します。

状態 買取の可能性 参考買取価格帯(目安)
稼働品・良好な家庭用蓄電池 高い(需要あり) 状態・メーカー・容量次第で数万〜数十万円程度の事例あり(各業者に要確認)
劣化品・古い家庭用蓄電池 低い(廃棄費用が発生するケースが多い) 買取困難、または処理費が別途発生
スクラップ・リチウムイオン電池(kg売り) 中程度(金属成分の価値による) 業者・時期によって変動(公表相場がある業者に要確認)
膨張・液漏れ・変形品 ほぼなし(危険物扱い) 廃棄費用のみ発生(個別見積もり)

※ 買取価格は市場・業者・時期によって大きく変動します。上記は参考目安であり、保証値ではありません。

2026年の法改正ポイント(資源有効利用促進法)

2026年4月に改正資源有効利用促進法(省資源法)が施行され、モバイルバッテリー・スマートフォン・加熱式たばこの3品目が新たに「指定再資源化製品」に追加されました。メーカー・輸入販売事業者に回収とリサイクルが義務付けられています(出典:経済産業省日本経済新聞)。

対象製品 2026年4月以降の変更点 産業廃棄物への影響
モバイルバッテリー 「指定再資源化製品」に追加。メーカー・販売者に回収義務 家庭排出品は新回収ルートが整備(事業用は引き続き産廃委託)
スマートフォン 同上 家庭用は新回収ルート(事業用は産廃委託)
加熱式たばこ 同上 同上
産業用・大型蓄電池 今回の改正の対象外 引き続き廃棄物処理法の産業廃棄物として委託・マニフェスト必須
info廃棄物処理法の特例措置(認定事業者限定)

主務大臣の認定を受けた自主回収・再資源化事業者は廃棄物処理法の業許可が不要となる特例措置が設けられています。これは指定製品のメーカー等に限った特例であり、一般事業者の産廃処理義務は変わりません(出典:経済産業省)。最新情報は公式公募要領・経済産業省発表で確認してください。

業者選びのチェックリスト

産業廃棄物処理業者を選ぶ際は以下の点を確認してください。無許可業者への委託は、処理業者とともに排出事業者も責任を問われる可能性があります(廃掃法 措置命令・行政指導の対象)。

check_circle業者選びの確認ポイント

  • 都道府県知事等の産業廃棄物収集運搬業許可証を確認する(排出地と処理地の両方の許可が必要)
  • 処分業の許可(都道府県知事等)も確認する
  • 電池・バッテリーの取り扱い実績・安全管理体制を確認する
  • マニフェスト発行・管理に対応しているか確認する(電子マニフェストJWNET推奨)
  • 複数業者から見積もりを取り、内訳が明示されているかを確認する
  • 「無料回収」「引き取り無料」を強調する業者は一般廃棄物の違法業者の可能性があるため注意する

電子マニフェスト(JWNET)の活用

紙マニフェストの紛失・管理ミスを防ぐため、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが運営する電子マニフェストシステム(JWNET)の利用を推奨します。処理の進捗をオンラインでリアルタイム確認でき、5年間の保存義務も容易に満たせます(jwnet.or.jp)。

マニフェスト票種 用途 保存期間
A票 排出事業者控え(引き渡し時に発行) 交付日から5年
B2票 収集運搬業者が処理後に返送(運搬完了確認) 返送受領日から5年
D票 処分業者が処分後に返送(処分完了確認) 返送受領日から5年
E票 最終処分完了確認票 返送受領日から5年

出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター(JWNET)「マニフェスト制度とは」jwnet.or.jp

廃棄前の安全処置チェックリスト

廃棄前に以下を実施してください。安全処置を怠ると、収集車両での発火事故・業者のケガにつながります。

checklist廃棄前に必ず実施すること
  • 電源をオフにして過放電・過充電状態を解消する
  • 本体・デバイスから電池を分離する(分離できる場合はメーカー手順書に従う)
  • プラスとマイナスの端子部分を絶縁テープ(ビニールテープ等)でしっかり覆う
  • ポリ袋や段ボール等に1個ずつ個別梱包し、他の電池・金属と接触させない
  • 膨張・変形・液漏れがある場合は自分で取り外さず専門業者に相談する
  • 直射日光・高温の車内等に放置しない
  • 家庭用蓄電システムは必ず有資格者(電気工事士等)による電気の切り離し工事を先に完了させる

緊急時の対応

電池が発熱・煙・異臭を発した場合は、すぐに火気・可燃物から遠ざけ、砂またはバーミキュライトで覆い、必要に応じて消防署に連絡してください。電池に水をかけるとショートによる発火が悪化する場合があります。

出典・参考: 福島県「リチウム蓄電池の分別をお願いします!」福島市「電池類の分別を強化しリサイクルへ」郡山市「リチウムイオン電池等の回収を行っています」飯塚市「小型充電式電池やボタン電池等の回収」東京都環境局「事業活動から出るリチウムイオン電池(産業廃棄物)」JBRC「排出方法(回収対象、対象外説明)」JWNET「マニフェスト制度とは」、 経済産業省・日本経済新聞(資源有効利用促進法改正)。 最終更新:2026年6月24日

help_outline よくある質問

出せません。リチウムイオン電池は燃えるごみ・燃えないごみいずれにも出すことが禁止されています。誤って出すと収集車両での発火事故の原因となります。家庭で不要になった小型電池はJBRC協力店(家電量販店等)の回収ボックス、または各自治体の回収拠点をご利用ください。
事業活動で使用したリチウムイオン電池は廃棄物処理法上の産業廃棄物に該当します。都道府県知事等から産業廃棄物収集運搬業許可と処分業許可を受けた業者に委託し、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付して5年間保存する義務があります(廃掃法第12条・第12条の3)。無許可業者への委託は法違反となります。
家庭用の小型充電式電池は、2025年3月1日から市内40か所に設置されたオレンジ色の小型家電回収ボックス、またはJBRC協力店(家電量販店等)の回収ボックスで無料回収しています。粗大ごみ・可燃ごみには出せません。事業用は福島県知事許可の産業廃棄物処理業者に委託してください(出典:福島市「電池類の分別を強化しリサイクルへ」)。
家庭用の小型充電式電池は飯塚市内のJBRC協力店の回収ボックスまたは市内18施設の回収場所で無料回収しています。燃えないごみには出せません。最寄りの回収場所はJBRC協力店検索(jbrc.com)で確認できます。事業用は福岡県知事許可の産業廃棄物処理業者に委託してください(出典:飯塚市「小型充電式電池やボタン電池等の回収」)。
家庭用蓄電池(5〜10kWh程度)の廃棄には、撤去工事費5〜15万円程度と廃棄・処理費用2〜5万円程度が目安とされています(各種業者の公開情報に基づく一般的傾向)。合計10〜30万円の事例が多く報告されています。正確な金額は電池の容量・設置状況・業者によって異なりますので、必ず複数業者から見積もりを取ってください。
2026年4月の改正でモバイルバッテリー・スマートフォン・加熱式たばこが「指定再資源化製品」に追加され、メーカー等に回収・リサイクル義務が課されました。ただし産業用・家庭用定置型の大型蓄電池は今回の改正の対象外であり、引き続き廃棄物処理法の産業廃棄物として許可業者への委託とマニフェスト管理が義務です(出典:経済産業省)。
稼働状態が良好な電池は買取業者・スクラップ業者に査定を依頼できる場合があります。福島県内(いわき市周辺)にも買取業者が存在します。ただし、劣化・膨張・液漏れがある電池は買取対象外となるケースが多く、廃棄費用が発生します。買取条件・価格は業者によって大きく異なりますので、複数業者に問い合わせることをお勧めします。

蓄電池の処分でお困りですか?

専門業者による無料見積もりで、最適な処分方法をご提案します。

request_quote 無料見積もりを依頼する
list 目次